Xは、以前ほど「投稿して、流れて、消えていく場所」ではなくなってきました。
最近のXを使っていると、フォローしていない人の投稿が表示されたり、以前の投稿が突然おすすめに出てきたりします。
長文を書くこともできます。
では、もうブログや自分のWebサイトはいらないのでしょうか。
僕は、むしろ逆だと思っています。
Xは「流れる場所」から「発見される場所」へ変わっている
昔のSNSは、フォローしている人の投稿を見る場所というイメージが強くありました。
しかし現在のXでは、フォローしていない人の投稿も普通に表示されます。
Xは、ユーザーの興味や行動などをもとに、フォローしていないアカウントの投稿を推薦する仕組みを持っています。
つまり、
「フォローされていないから読まれない」
とは限りません。
投稿そのものに興味を持ってもらえれば、知らない人にも届く可能性があります。
これはXの大きな強みです。
長文を書けるようになったことも大きい
XとWebサイトを比較するとき、重要なのは機能の多さではありません。
それぞれの役割が違うことです。
Xの大きな強みは、コンテンツを発見してもらえることと、反応を確認できることです。
例えば、あるテーマについて投稿したとします。
予想以上に反応された。
コメントが付いた。
何度も読まれた。
そこで、「このテーマには興味を持っている人がいるんだな」と分かります。
これはWebサイトだけでは、なかなか分かりません。
Web記事の場合、公開したからといってすぐに反応が返ってくるとは限らないからです。
だから僕は、Xをコンテンツの反応を見る場所として使うのも面白いと思っています。
それでも、自分のWebサイトとは役割が違う
では、Xで反応が取れるなら、Webサイトはいらないのでしょうか。
ここが重要です。
Xでどれだけ長い文章を書いても、そこはXというプラットフォームの中にあります。
表示方法、推薦の仕組み、機能、ルールなどは、X側の環境に依存します。
一方、自分のWebサイトなら、自分で情報の構造を設計できます。
- URLを自分で決められる
- ページ構成を設計できる
- 記事同士を内部リンクでつなげられる
- カテゴリやテーマごとに整理できる
- 会社情報や著者情報を掲載できる
- 構造化データを実装できる
- サイト全体で自分の専門分野を説明できる
つまり、XとWebサイトでは、そもそも役割が違います。
Xは情報を届けることが得意。
Webサイトは情報を整理して蓄積することが得意。
この違いです。
ブログとWebサイトも、同じではない
ここで、ブログとWebサイトも分けて考えたほうがいいと思います。
ブログは、記事を継続的に公開するのに向いています。
自分の経験や知識、ノウハウなどを記事として蓄積していけます。
一方、Webサイトはブログだけではありません。
会社情報、サービス、実績、プロフィール、問い合わせ先、記事など、自分に関する情報全体を一つの構造として整理できます。
例えば、
- この人は何をしているのか
- 何を専門としているのか
- どんなサービスを提供しているのか
- どんな経験があるのか
- どんな記事を書いているのか
といった情報を、Webサイト全体で説明できます。
だから僕は、「ブログを持つ」というよりも、自分の情報を整理して持っておく場所を作ると考えたほうが分かりやすいと思っています。
Xの強みは「反応が分かること」
そこで面白いのが、XとWebサイトを組み合わせる方法です。
まずXに書いてみる。
反応を見る。
興味を持たれたテーマを見つける。
そのテーマをさらに深掘りする。
背景や具体例、失敗談、解決方法などを追加する。
そして、Web記事として整理する。
これなら、最初から「SEO記事を書かなければ」と考える必要がありません。
自分が書きたいことをXで試してみて、反応があったものをWebサイトで深掘りすることができます。
例えば、Xで100文字程度の体験談を書いたとします。
その投稿が予想以上に読まれた。
だったら、その体験談をWebサイトで詳しく書けばいい。
なぜそうなったのか。
何をしたのか。
どこで失敗したのか。
最終的にどう解決したのか。
こうした情報を追加すれば、SNSの短い投稿が、一つのまとまったコンテンツになります。
Webサイトは「コンテンツを資産として残す場所」になる
SNSで投稿すると、その瞬間に反応を得られることがあります。
しかし、SNSの投稿は大量のコンテンツの中に埋もれていきます。
過去に書いた投稿が、何年後も簡単に読まれるとは限りません。
もちろん、SNSの過去投稿が検索やおすすめなどから再び見つかることもあります。
ただ、自分で情報を整理する自由度という点では、Webサイトのほうが高いです。
Webサイトなら、
- 関連する記事を内部リンクでつなぐ
- カテゴリーやテーマで整理する
- 古い記事を更新する
- プロフィールやサービスページと関連付ける
- URLを維持しながら情報を蓄積する
といったことができます。
つまり、一つの記事だけではなく、記事が増えるほどサイト全体で情報を説明できるようになります。
これが、自分のWebサイトを持つ大きな意味の一つだと思っています。
AIが読む時代に、自分のドメインを持つ意味
そして、以前とは違うポイントがあります。
AI検索を考えても「自分の情報を整理する」意味があります。
今は検索エンジンだけではなく、AIを使って情報を探す人も増えています。
AIによる回答では、Web上にあるさまざまな情報が参照される場合があります。
だからといって、「Webサイトを作ればAIに掲載される」という単純な話ではありません。
AIサービスや検索システムによって情報の扱われ方は異なります。
それでも、自分が何者なのか、何をしているのか、どんな情報を発信しているのかをWeb上で整理しておくことには意味があります。
例えば、
- 会社情報
- 著者情報
- 専門分野
- サービス内容
- 実績
- 専門テーマに関する記事
などを一貫した情報として整理できます。
さらに、記事同士を内部リンクでつなぎ、構造化データなどを適切に実装することもできます。
AI検索を含めたこれからの検索環境を考えるなら、単に「記事を何本書くか」だけではなく、Web上にどのような情報構造を作っておくかも重要になってくると僕は考えています。
具体的なサイト設計については、サイト設計とSEO・AEO|検索とAIの両方に見つけてもらう構造の作り方にもまとめています。
SNSからWebサイトへ「コンテンツを移す」のではなく「育てる」
ここで、SNSとWebサイトの関係をもう少し違う角度から考えてみます。
Xに投稿した内容を、そのままWebサイトへコピーすればいいという話ではありません。
Xは、短い文章やリアルタイムの反応を見る場所として使う。
そこで反応があったテーマを、Webサイトで深掘りする。
さらに関連記事を書いて、内部リンクでつなげる。
必要であれば後から記事を更新する。
こうすると、一つの投稿が一つの記事になり、さらに関連記事が増えていきます。
コンテンツを「移す」のではなく、育てていくという考え方です。
「Xだけ」ではなく「XもWebサイトも」
ここまで書くと、
「結局ブログをやれという話ですか?」
と思われるかもしれませんが、違います。
Xは今でも非常に強い媒体です。
フォローしていない人にも投稿が届く。
長い文章も書ける。
画像や動画も使える。
長文コンテンツを公開することもできる。
これだけの機能があるなら、Xを使わない理由はありません。
ただし、そこで完結させる必要もありません。
Xで人に届ける。
Webサイトで情報を積み上げる。
この2つを組み合わせればいいのです。
「自分のメディア」を持つということ
SNSは便利です。
サーバーを借りる必要もありません。
ドメインを取得する必要もありません。
デザインを考える必要もありません。
文章を書けば、すぐに公開できます。
だから、多くの人がSNSから始めます。
それでいいと思います。
問題は、そこで止まってしまうことです。
自分が何年もかけて書いてきたこと。
仕事で経験したこと。
失敗したこと。
解決したこと。
誰かに教えたこと。
そういったものまで、すべてプラットフォームの中だけに置いておく必要はありません。
Xで発信したものを、自分のWebサイトにも残していけばいい。
そうすれば、SNSの反応だけで終わらず、自分のコンテンツとして積み上がっていきます。
「SNS → Webサイト → 検索・AI」という流れを作る
僕は、この組み合わせがこれから面白くなると思っています。
まずSNSで発信する。
↓
反応を見る。
↓
反応のあったテーマをWebサイトで深掘りする。
↓
関連記事を増やして情報を整理する。
↓
検索やAIなど、別の経路からも情報を見つけてもらえる可能性を作る。
こう考えると、SNSとWebサイトは競合しません。
むしろ、それぞれ違う仕事をしてくれます。
SNSは発見と反応。
Webサイトは整理と蓄積。
そして、その蓄積された情報が検索やAIを含むさまざまな情報探索の場面で見つかる可能性があります。
自分のドメインを持つ意味
SNSは非常に便利です。
サーバーを用意する必要もありません。
ドメインを取得する必要もありません。
デザインを考える必要もありません。
文章を書けば、すぐに公開できます。
だから、SNSから情報発信を始めるのはとても合理的です。
ただ、自分が何年もかけて書いてきたものまで、すべてプラットフォームの中だけに置いておく必要はないと思っています。
仕事で経験したこと。
失敗したこと。
解決したこと。
誰かに教えたこと。
自分で調べて分かったこと。
こうした情報は、自分にしか書けない一次情報になることがあります。
それを自分のドメインの下に整理して残していく。
これが、僕が考える「自分のWebサイトを持つ意味」です。
これからは「SNSかブログか」ではない
以前は、
「SNSをやるか、ブログを書くか」
という比較がよくありました。
でも、今は少し違います。
SNSにはSNSの役割があります。
ブログにはブログの役割があります。
WebサイトにはWebサイトの役割があります。
どれか一つを選ぶ必要はありません。
僕なら、
SNSで発見してもらう。
Webサイトで情報を整理する。
記事を積み上げて、自分の情報資産にする。
という使い方をします。
その結果として、検索やAIを含めたさまざまな情報探索経路から見つけてもらえる可能性も広がります。
だからこそ、
SNS → Webサイト → 検索・AI
という流れを作っておく意味が、以前より大きくなっていると思っています。
Xを捨てる必要はありません。
ブログだけをがんばる必要もありません。
どちらにも、それぞれの役割があります。
まとめ
Xは、もう単純に「投稿が流れていく場所」とだけ考えないほうがいいと思います。
フォローしていない人にも投稿が届く仕組みがあり、長文コンテンツを扱うこともできます。
さらに、投稿に対する反応を比較的早く確認できるという強みもあります。
一方、自分のWebサイトには、Xとは違う役割があります。
- Xで発見してもらう
- Xで反応を見る
- 反応のあったテーマをWebサイトで深掘りする
- 関連記事をつなげて情報を整理する
- 自分のドメインにコンテンツを蓄積する
つまり、
SNS → Webサイト → 検索・AI
という流れを作ることができます。
「SNSかブログか」ではありません。
SNSも使えばいい。
Webサイトも持てばいい。
せっかく書いた文章なら、流すだけで終わらせない。
自分の経験や知識を、自分のドメインに整理して残していく。
何年後かに誰かが読める場所として、自分のコンテンツを蓄積していく。
それが、自分のWebサイトを持つ意味の一つだと思います。